企業の財産は「人」であると言われているように、人手不足は解決すべき問題ではないでしょうか。人手不足が続けば必然的に処理できる業務量は縮小、社員は疲弊しパフォーマンスが低下、離職につながり、それがまた社員に負担としてのしかかかるといった悪循環が進みます。
震災以降、人口減少が大きな課題となっている石巻市・東松島市も労働者の確保に苦戦している状況が続いています。「求人を出しても応募がない」 「やっとの思いで採用しても若手社員が定着しない、やる気が見られない」 「社員の高齢化に伴う将来への不安」などは、どの企業も抱えている課題のひとつではないでしょうか。
以前は私たちも慢性的な人手不足に悩まされ、常に人材確保に走り回っていました。人間関係の問題や「ちゃんと教えてもらえない」「やりたいことがない」「自分に合わない」などの不満による若手社員の早期離職。現場は通常業務に追われ、時間もコストも限られ、やっとの思いで採用した新入社員を育てる余裕がない。若い人とのコミュニケーションは難しくどう育成すればうまくいくのかわからない。上司も部下も疲弊する中で見えてきたのは「育てられる人がいない、育て方がわからない」という本質でした。
そこで「若手社員を大切に育てていく」と決め、外部研修や講座を通して育成やマネジメントの在り方を学びました。また現場責任者の想いを形にしたプロジェクトを立ち上げ、新入社員や若手社員にプロジェクトの理念に共感・協力してもらうことからスタート。そこに中堅社員やベテラン社員を巻き込み、プロジェクトを通した育成に取り組みました。