育つ側も、育てる側も変わる

マネジメントの変化

人材育成には「管理者の変化」が必要不可欠

“関係性”こそ、組織作り・人材育成の本質

わたしたちの体験から、組織において”関係性”を作ることが大切だと気づかされました。組織における問題の多くは「人」から始まっています。「人」に向き合って問題解決をするときに一番重要だったことが”関係性”でした。

“関係性”とは「人間関係」をベースに人と人のつながりを作りだすこと。社員同士の”関係性”、上司と部下の”関係性”、社員と経営者の”関係性”、そして社員と会社の”関係性”を作っていくことで多くの問題は解決していきました。

 

  1. 心構え
  2. 関わり方
  3. 関係づくり
  4. 成果

6ヶ月の養成講座でマネジメントを実践的に学ぶ

管理者がまず「新しい解釈」に気づく

私たちの職場の理念【未来への可能性に向けて共に前へ すべては人のために】この理念に基づき、人を大切にしたいという思いはずっと持っていました。

ただ、人を大切にするとはどのようなことなのかは明確になっていなかったように思います。

人間関係の問題解決が重要だと気づいたのはいいが表面的な解決や一時的な対処しかできない。本質を解決していないため問題が繰り返される。マイナスオーラが出て、相手に不満が伝わり、すべて「人のせい」。口ごたえし、出来ない・やらない。当然パフォーマンス(行動)は低下し、意欲も低下。業績は低迷・やりがいは持てない・お客様に意識が向かず顧客離れを起こすような状態でした。

「働く環境が整っていなかった」と気づき、まずは管理者である自分たちから意識を、行動を変えなければいけないと感じたのです。

花よりも、花を咲かせる土になれ

マネジメントとは、社員のモチベーションを高め、人と組織のパフォーマンスを引き上げる「パフォーマンスコーチ」になることです。これまで長い間「自らが社員の中心となり、牽引すること」がマネジメントだと思い込んでいました。管理者であるわたしたちが「自分という花」を咲かせるのではなく「土」になり「社員という花」を咲かせること。さらに「社員という花」で「組織という広い花畑」を埋め尽くすこと。

【花よりも 花を咲かせる土になれ】これこそが「パフォーマンスコーチ」としての心構えでした。

組織の土台となるのは「人」です。社員にとっての「栄養豊富な土」になるためには、管理者であるわたしたちの成長が必要不可欠。これまでの経験や解釈とは全く別の視点で「人」と向き合う必要があり、毎日がチャレンジの連続でした。

企業理念を【軸】に、6ヶ月間の養成講座を通して、一人一人の特性に合わせた接し方/相互理解/思い込み、防衛機制、被害者意識など心の仕組み/本質の問題解決など「パフォーマンスコーチ」としての技術・心構えを実践的に学んだことで、コミュニケーションの質が上がり、一人一人の意欲を引き出すことができるようになりました。

また「パフォーマンスコーチ」としての心構えが整ったことで、管理者であるわたしたちの解釈が変わり、社員との関わり方も大きく変化しました。それにより、人と人がつながり、人・組織のパフォーマンスを最大化させることにもつながっています。

1on1ミーティングの運用

「聴く」ことがすべての始まり

成果の確認や評価を伝える一般的な面談と違い、1on1ミーティングでは、話し手である部下が主体となり進めていきます。

はじめは、緊張する部下が居て当然。信頼関係を築くまでは上司からの投げかけが中心になることもありますが、それでも【月2回30分】の定期対話を繰り返すうちに徐々に関係性が変化し、「話しても良いのだ」と部下に感じてもらえるようになります。

その時々で、部下が話したいと思うことを自由に話してもらい、対話の中から「今、何を考えているのか」「どのような状況か」を情報収集します。上司から一方的に伝えるのではなく、あくまでも情報収集した内容をもとに、適切なフィードバックや助言を行い、行動や価値観の改善を促します。

継続することで、部下の成長が加速する

「本当はどうしたかったのか」「何を考え、どう感じたのか」部下に興味関心を持つことで、対話の中から本人が伝えたいことが見えてきます。問題や課題に向き合い「これなら出来そうだ」と思えるまで、部下の可能性を信じて支援するには、自ら答えを導き出せるように寄り添いサポートし続けることが大切です。

定期的な1on1を行うことで、その場限りのフォローではなく、継続的な声がけや些細な変化にもいち早く気づくことができるのも大きな変化の一つです。いつでも話を聴いてくれる人がいるという安心感の構築。「人との関わり」を感じ、一人一人がいきいきと働く環境創りを大切にしています。

やらされ・決めつけではなく部下の可能性を信じ、問いかけ続けることで、一人一人のパフォーマンス向上につながっています。

 

メンバー同士をつなげるチームビルディング

ビジョン・コンセプトから『お店の在りたい姿』を示し、チームの意識を一つに

最初に始めたのはビジョン・コンセプトの共有、協力依頼でした。リーダーの想いをメンバーに知ってもらい「叶えたい未来」に、共感、協力をしてもらうこと、つまりお店の『在りたい姿』を共通認識として、メンバーが主体的にチャレンジすることのできる環境づくりです。

ところが始めた当初は、メンバー全員が積極的に協力してくれるわけではありませんでした。いくらリーダーが「こういうお店を作りたい」と伝えたとしても、メンバーにはそれぞれ自分が大切にしている価値観があり、それをもとに仕事をしている。そこでまず『小さなチーム』をつくることから始めることに。まずはコンセプトやビジョンに対し同じ想いを持って進んでいるメンバーと一緒に、意識、意欲を上げチャレンジを繰り返す。そこから周りのメンバーを巻き込み、メンバー同士を繋げていきました。

重要なのはメンバー同士を【繋ぐ役割】を担う存在

相互の関りが円滑かつ、『在りたい姿』に向かって進むためにはチームを創ることが必要です。チームを形成するためには【繋ぐ役割】の存在はなくてはならないものです。メンバーの想いを汲み取りつつビジョンやコンセプトに共感してもらえるようメンバー同士を繋ぐ。そうすることで、意欲の向上、やりがいを生み、同じ想いを持った一体感のある大きなチームに成長していきます。

一度チームが形成されれば、メンバー同士が相互に関わりながら強みを活かす環境が創られていきます。そこでも繋ぐ役割の存在が、強いチームを創る上では欠かせないものになります。

 

採用難、離職、メンタル不調、人間関係などの問題を解決する

“御社は学生に勧めやすい”-採用がラクになる

最近は、メンタルケアに注力している学校さんも多いです。

ある教員の方は『極端に「自己肯定感」が低い学生が多く、人と関わる事を避ける傾向がある。学校生活を通じて、生徒に一つでも多くの種を撒くことが我々の使命と考えており、いつかその種が芽吹くことを信じて学生たちを送り出している。メンタルケアに力を入れてもらえるのは非常に心強い』と述べておられます。

ほかにも学校関係者の方々から『地方の企業で「人材育成」にここまで熱意を持っている会社は他にはない』『離職率や研修制度などに注目しており、御社は生徒に薦めやすい』『職場見学の参加者から「先輩から話を聞かせてもらった」と報告を受けている。従業員の声を大切にしている職場は生徒にも自信を持って薦めることができる』などの反響をいただいています。

採用しても全員辞めていく-離職率100%からのスタート

求人媒体は最大5社を使い、定期的に媒体を切り替えながら常時求人掲載していたため多大なコストがかかっていました。さらに取引先やお客様から「そんなに人に困っているの」と心配の声をいただくことも。

また、給与待遇をメインにした求人だったため、当然応募者も待遇を期待して入ってきていました。入社後に「当初抱いていたイメージ」とのギャップ・人間関係の問題・メンタル不調などを理由に短期離職者が後を絶たず、1年以内に採用した社員が全員辞めてしまう、離職率100%という最悪の状態でした。

ひとづくりに取り組み、関わり方を変えていくことで、直近3年間の離職率の平均は70.0%→40.0%→28.6%と順調に改善し、なかでも高校卒業の新入社員は入社1年後の離職率0%を維持しています。また、給与待遇などの外的要因よりも「接客スキルを磨きたい」「このお店のスタッフに憧れて」など内側から湧き上がる具体的な目標を持つ社員が入社するようになり、長期雇用につながっています。

常連のお客様や従業員からの紹介、新卒社員による母校や合同企業説明会・職場見学等での自社の魅力発信、店舗の雰囲気やお客様対応に魅力を感じたことを機に応募につながる、など「採用の間口」が拡がったおかげで、求人媒体数は75%削減、大幅なコストダウンにもなっています。

 

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