役割に気づけば、眠っていた能力が目を覚ます

中堅社員の覚醒

役割への"気付き"が中堅社員の覚醒を促進する

“気付き”はなぜ大切なのか

“気付き”とは「新しい発見」や「新しい解釈や理解」のことです。人の行動や習慣のほとんどは無意識で行われています。”気付き”とは今まで意識上になかったもの=「無意識の中にあったもの」や「意識したことがないもの」が意識上に現れた状態と言えます。

“気付き”を得ることで「意識すること」ができます。「意識すること」で「新しい気付き」を得ることができます。”気付き”と”気付き”をつなげていくことが”学び”となり自己成長につながります。

効果的な気付きは人や組織の成長につながっているということが、中堅社員の成長を通して実証されています。

  1. 覚醒story①
  2. 覚醒story②

入社4年目 中村有紀さん

ずっと一人でたたかってきた

経験者として入社したわたしは、常に「できる人」でいなくてはならないと思っていました。

決して弱音を吐かずに、必死に自分を奮い立たせながら「目に見えない敵」に立ち向かい、ずっと一人でたたかってきました。「できる人」という価値観があることで、幾度となく壁にぶつかりました。それは、役職に就くときにも。

何故「できる人」でいなくてはならないのだろう?これまで当たり前だった自分の価値観と向き合ったとき、「経験者・役職者である以上“できる人でいるべき”」という思考・思い込みから、必要以上に自分にプレッシャーをかけ、「目に見えない敵」とたたかう感覚に陥っていたのです。

それに気づくきっかけを与えられ、周囲に目を向けると、組織そしてチームのメンバーたちは、年齢や社歴を問わず、お互いがお互いを支え合い、補い合っていました。振り返ると、部下であるわたしを信頼し「助けてほしい」「こうしていきたい」と相談してくれる上司もおり、相談してもらったことで、期待に応えよう/貢献しようという気持ちが芽生え、それがわたしの活力になっていたと気づきました。

完璧な人間なんていない。どんな自分でもいい

本当の強さとは「できる人」として自分を繕うことではなく、どんな自分もさらけ出すこと。ありのままの自分を受け入れてくれる仲間の存在がわたしに勇気をくれました。

もともと「人」に興味があり、相手を見る/相手の考えを想像することが無意識の習慣。無意識の習慣を意識化すると、これまで以上にメンバーを深く理解できるようになり、それぞれに合わせた接し方や「特性」をいかした育成ができるようになりました。より広い視野と視座で、一人一人の「特性」を見極められるようになったと感じます。

≪相互理解≫が深まると、表面的なリソースにしか目を向けられなかっただけで、チームはたくさんのリソースで溢れていることに気づきました。

今、わたしには、無限の『こうしたい』があります。理想を理想のままで終わらせず、仲間とともに実現させること。弱みを見せてもよいと思わせてくれたメンバーと共に「自分らしい・自分なりのリーダー」として、進み続ける覚悟を決めました。            

完璧な人間なんて居ない。そして、自分は一人ではない。自分も、チームも、まだまだ完璧ではありません。チーム・組織として「お互いがお互いのために」強みを認め合い、補い合い、組み合わせられる関係づくりを目指すこと。教育する側も教育される側も共に育つ≪共育者≫として、客観的な目線を持ち、メンバーを信じ、共に歩み続けることが、わたしの役割だと思っています。

入社6年目 歌書春菜さん

考えの基準は常に「自分」

入社して年数が経ち「会社にとって自分はどれだけ役に立つのか」をずっと考えていました。どうやって力をつけていくのか?基礎をどれだけ上げていくか?もっと知識が欲しい、スキルアップもしたい。そのために誰かの良さは全部吸収しよう、全部もらおう。そうやって個人の能力を上げ「役に立てる人材」でいようと努力をしていたつもりでした。

何の根拠もなく「自分はできている」と思っていました。それだけのことをやってきたという自負もありました。ですが今思うと考えの基準は常に【自分】で、狭い場所の中で「自分は“できる人”でいなければいけない」と自分を追い込み、周りに頼るという発想は一切なかったように思います。

そしてある日、ズドーンと一日で自分の「枠」をぶっ壊される経験をしました。『自分はまだまだ力不足』という現実を見せつけられ、とにかく恥ずかしくて悔しくて。本当に一生忘れないくらいの衝撃を受けました。「できている自分」も「まだまだな自分」も、結局私は『自分のことばかり』の小さな枠でしか考えていなかった。自分が成長することに精一杯で、他は何も見ていなかったのです。

もっとみんなを、チームを見なければいけない

お店のコンセプトやビジョンが明確になり、その実現のためのプロジェクトを進めるにあたり、もっとできる人は常に「周りを巻き込んで」いました。ふと気づけば自分よりも若い子たち・新人さんたちがどんどん輝いてイキイキと仕事をしている。それはプロジェクトの中で彼らが与えられた役割をこなし、成功体験を積み重ねているからでした。

一方、私は「自分が常に上にいて、とにかくスキルアップしなければ。自分がこの子たちを引っ張らなくては」という思いのあまり、実際は下の子たちもちゃんと成長しているという事実に気づきませんでした。それどころか後輩たちを信用せず仕事を任せず、頼らない。後輩の成長を認めることができなかったのです。

「個人として」上を目指すだけでなく、「お店(チーム)として」上を目指し成長する。コンセプトやビジョンをしっかり見て実現のために全員がひとつになる。そのための私の役割は「メンバー」と「見るべき場所」をつなぐことだと学びました。

今ではメンバーの成長も喜べるようになり、メンバーに支えられていると感じます。しっかりとコンセプトやビジョンでつながっていき、お互いが良い影響を与え合う存在になっていくのを見る毎日。たくさんの気づきがあり充実しています。それまでは自信もブレブレでしたが、仲間を見るようになってからは褒め言葉も素直に受け取れますし、後輩の成長に関わることができている実感が自信につながっています。

今後も「メンバーをつなぐ役割」としてメンバーの成長をサポートし、チームの成長に貢献していきたいと考えています。それが、自分の成長にもなると思うからです。

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